夕 2021
¥3,740
SOLD OUT
~葡萄について~
2021vtの「夕」は、じきの葡萄→8割、エコビレッジの葡萄→2割(ツヴァイゲルトレーベ100%)で醸造しています。
病果や腐れなどは徹底的に選果しています。
(※エコビレッジの葡萄もじきの畑と同様に有機JAS認証を取得しています)
~造りについて~
仕込から22日間は晩秋の肌寒い外気に晒しつつ、コールドソークを行いました。この時点で発酵はほとんどさせていません。その後、室内に移動をさせて22日間発酵させました。
合計44日間の醸し期間を取っています。
2021vtは夏場の干ばつの影響から、秋になっても葡萄の成熟が早めに進み、じっくりと熟れるまで収穫を待ったおかげで、過去最高の熟度になってくれました。
余市での理想と思える完熟具合のツヴァイゲルトでした。
今回は除梗比率を87.5%まで上げました。そして12.5%の全房をタンクに入れ、その上に87.5%分のホールベリーを乗せるように投入して低温浸漬を行いました。
日中は少し高めになっていたかと思いますが、基本的に外気温は一桁でした。醗酵をほぼ起こさせず、果皮内側の水溶性フェノールの抽出と果粒内での酵素によるアルコール置換を意識しました。そして、いくら熟したとはいえ、果皮からのタンニン抽出をさせないために破砕は殆ど行いませんでした。その時点ではツヴァイらしからぬブラッドオレンジ香が非常に立っており、コールドソークを施した時のツヴァイの新たな面白さに気づきました。
室内に入れて発酵が始まった段階でもスパイシー感を出さないよう、VA発生に対して好気的環境を避ける必要がある場合にモンタージュor手で優しく果粒を液中へ沈める作業を行いました。
完熟とは言いつつ、「北海道における完熟」という点でやはり積極的にピジャージュを行うと舌裏を収斂させるタンニンが悪目立ちし、バランスを崩すので数回だけ破砕加減と破砕時のアルコール度数を考慮しながらピジャージュを行いました。この熟度でなら甘味のあるタンニンが引き出せると考えました。これは2021vtの葡萄に合わせた抽出で、例年通りの葡萄の出来であれば行っていないか、もっと回数は少ないと思います。
その後、プレスしてステンレスタンクへ移動し、発酵を終わらせてからフレンチオークの古樽に入れ、月1回ほどのトッピングをしながら13か月間樽熟成しました。
野生酵母による発酵、野生乳酸菌によるMLF。全行程においての添加物の一切を行っていません。そして亜硫酸を瓶詰前に15ppm入れ、ノンフィルターで瓶詰しています。
アルコール度数12.5で、色調は過去一番濃いです。コールドソーク期間の長さと熟度、そして樽での緩やかな酸化により綺麗に色合いが出てくれました。
個人的には熟度が高いvtにおける理想に近いツヴァイのワインになったと思っています。それは畑の段階での熟度の上昇に尽きるところもありますが、タンニンと酸のバランスの表現も上手く落とし込めたと実感しています。
~飲み頃について~
リリース直後の2023年に飲んでいただいても良いと思いますが、個人的にこのワインが本領を発揮するのは5年後くらいだと思っています。5年後のこのワインに自分でもワクワクが相当あります。私はゆっくりと瓶熟したこのツヴァイを飲めるのなら5年くらい寝かせることを全くもって厭わないです。おそらく良いワインになってくれること、確信しています。
~リリース時期~
2023年3月あたりを考えています
◆ 品目 … 果実酒(日本ワイン)
◆ 原材料名 …有機ぶどう(余市町登町)、酸化防止剤(亜硫酸塩)
◆ 品種 … ツヴァイゲルトレーベ(赤)
◆ 内容量 … 750ml
◆ アルコール分 … 12.5%