じき|オーガニック葡萄の栽培とワイン醸造

2022/04/13 19:30

2022シーズンから少し意識を変えたことがあります。

それは単に「良い健全な葡萄を作る」ということではなく、「枝上げ作業から造りたいワインを意識する」、「ワイン造りは畑から始まる」ということ。

自分の出来るパフォーマンス内でトコトン良い葡萄を作りたい…。確かにそれは実現したいことですし、日々努力しているつもりです。
ただ、漠然と「良い」葡萄とは何か?と考えた時、分析値上の欠陥が少なく、病果もない健全な葡萄がすべてではないのかも?と感じている自分がいます。

欠陥の少ない、綺麗な葡萄であることはワインを造る上で重要なことだと思っています。
ただ、年による気候の違いと抜いたとしても、土壌環境や葉数、結果枝数、樹勢の強弱、除葉のタイミング、除葉の量、散薬の回数、散薬のタイミング等々で、健全で欠陥の少ない葡萄に+αで自分の求めるエッセンスが組み込まれた葡萄を得たい、、、というか自分の造りたいワインに少しでも近づけるための原料葡萄が欲しいと思うわけです。
例えばそれは、レーダーチャートで綺麗な五角形が出来ていなくていなくても良いと思うのです。
一部が突出していたり、或いは足りなかったり…。

この新生地区で造る葡萄のポテンシャルで、自分の造りたい、求めたいワインを醸造する上で必要となる葡萄。

表現としては造りたいワインのために、理想の葡萄を「作りたい」ではなく、理想の葡萄を「得たい」という感覚なのかもしれません。
自園の葡萄のみでワイン造りを行うと決めたメリットはそこにあると信じています。