じき|オーガニック葡萄の栽培とワイン醸造

2021/02/19 16:17


余市へ来てワインを造ると決めた時、どの品種で将来やっていくのか非常に悩みました。
この地で実績のあるケルナーで白を造るべきか、豊産で早生のミュラーで白を造るべきか、ツヴァイの赤をメインに据えるのか、はたまた流行りではあるけれどピノノワールの赤で勝負するのか...。

結果、私がやってみたいと思ったのはグリューナー・フェルトリーナでした。

グリューナーは余市で実績のあるツヴァイと同じオーストリアの品種です。
もともと大好きな品種だったこともありますが、グリューナーは冷涼な地域では瑞々しく綺麗な酸が特徴として表れ、ツヴァイやケルナーの実績がある余市でなら十分にやれる可能性を感じたのです。この品種で素晴らしいワインを造っている生産者はオーストリアをはじめ、ハンガリーや北イタリアにも数多くいます。
個人的にはヒルシュやニコライホーフが好みです。
ただ、凛とした酸と清涼感のある綺麗な白を造りたいとは現時点で考えておらず、酸化熟成を少し進めたようなニュアンスを持つワインをグリューナで表現したいと思っています。バンやリフォー、ドゥノジャン良いですね。

しかし就農した5年前、余市はもとより日本でグリューナーを生産しているところは公にはありませんでした。
そのため世界中の苗木屋に問い合わせをし、個人で苗木を輸入しました。このときの顛末はこちらに記載しています。
https://blog.jiki.wine/2017/05/15/%e6%b5%b7%e5%a4%96%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e6%a4%8d%e7%89%a9%e8%bc%b8%e5%85%a5%e6%96%b9%e6%b3%95%ef%bc%88%e3%81%b6%e3%81%a9%e3%81%86%e7%b7%a8%ef%bc%89/

結果アメリカとイタリアから3回輸入が出来、現在計5つのクローンが「じきの畑」に植わっています。
2020vtに初収穫を行いましたが、収量・味・香りを確認し、この地で十分に勝負できる品種だということを確信しました。
今後はグリューナー単一のキュベも造っていきたいと考えています。