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じき|オーガニック葡萄の栽培とワイン醸造

「じき」のワイン
Made in YOICHI

jiki じき

余市のワイン葡萄農家

「じき」は2017年4月に北海道は余市の地にワイン葡萄農家として生まれました。 私たちは季節感を大切にし、大地に真摯に向き合って、人の根幹を為す「食」を豊かにし、持続可能な営みを実践したいと考え、余市町へ移住しました。ただ、最近は持続可能(サスティナブル)という言葉に踊らされるのではなく、この大地や自然環境と馴染むような生活、共生をテーマに営みを送っています。
「じき」には「時季」、「正直」、「喰」の意を込めています。
畑担当が「じきの畑」、食・加工担当が「じきの台所」です。

畑からの便り 最近のじき

黒豚のブーちゃん

先月、十勝地方出身の黒豚のブーちゃん(♀)がじきの畑にやってきました。
数年前から庭先養豚をしたいと考えてました。しかし、なかなか巡り合わせがうまくいかず半ば諦めていたところ、今回譲っていただける御縁があり、飼い始めることが出来ました。 生後4か月ほどで体重は30kgくらいです。現在主流となっている三元豚ではなく、バークシャーというイギリス原産の品種です。鹿児島の黒豚なんかもバークシャーです。 日中は土を掘り返して食べたり、ミミズを探したり、泥浴びをしたりして楽しんでいます。
安平の知り合いの農家から庭先養豚について色々勉強中です。
非常に人懐っこいですが、力が強いのでそこのところは注意しています。
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Message メッセージ

  • Sustainable

    自然と共生する農業

    循環する喜び
    農業はそもそもで環境破壊の側面をはらんでいます。一方で農業はなくてはならない営みだと思います。そこで私たちは自然との共生を第一に、その手段として環境負荷の低い農業に取り組むことを目標に据えています。
    じきの畑では化学農薬・化学肥料は一切使いません。畑に与えるのは羊や豚の糞、籾殻、そば殻で作る堆肥。そして、病害虫がどうしても避けられないときにだけ使用する無化学農薬のみです。野菜畑には農薬は使用せず、堆肥を少量使うのみです。
    私たちの農の営みが環境への負荷が低いことを他己評価するためにもと考え、全圃場にて有機JAS認証を取得しています。
    畑には多くの虫や蛇、狸、兎、狐、鳶が住み、その環境下で食う食われるの循環が起こっています。畑を歩くと蜘蛛の巣の多さに驚くとともに、この畑の中で循環が起こっていることに喜びを感じます。
    そして発酵を司る微生物も畑からの産物と考え、多種多様な菌達の住処としての畑作りに精を出しています。微生物が生きる環境を整えることも大事な畑仕事と考えています。

    80点の葡萄からはもしかしたら70点のワインが造れるかもしれません。逆に30点のワインが出来てしまうかもしれません。ただ、30点の葡萄から70点のワインを造ることは絶対に出来ません。
    今は単に分析値だけを頼りにするのではなく、その土地で葡萄が「熟」したことを感じ取り、収穫することが重要と考えています。
    ワインは畑からの恵みであり、農産物なんだと思って日々畑と向き合っています
  • Wine

    ワイン醸造

    葡萄の持つ力を引き出す
    「じき」のワインはラブルスカ種(生食用葡萄)は一切使わず、ヴィニフェラ種(ワイン専用種)100%で造っています。 そしてその全てを野生酵母で発酵させ、清澄剤や培養酵母等の添加は行わず、極少量の亜硫酸を入れてノンフィルターで瓶詰めしています。 葡萄の持っている力を可能な限り引き出したい。そのために不必要な場面では可能な限り手を加えない醸造を心がけています。収穫された葡萄が持つ力を削る造り、磨いたりするような引き算の造りは目指していません。

    2023vtまでは原料葡萄のほとんどは「じきの畑」の葡萄を使い、一部NPO法人エコビレッジの葡萄を使用していました。エコビレッジの葡萄畑は2022年より有機JAS認証を取得しています。
    2024vtより100%じきの葡萄のみでの醸造となります。 ワインは全て岩見沢の10Rワイナリーにて醸造しています。2017年の仕込みから毎年10月、11月は岩見沢へ単身赴任し、2か月間みっちりと醸造に明け暮れます。

    葡萄の質がワインの出来へ強く影響することは先にも述べました。ですが、良い葡萄が出来ても醸造次第で、80点の葡萄から30点のワインが出来ることも起こり得ると考えます。葡萄は破砕して放置すれば、その果汁は酵母の働きでアルコールへと自然に変化していきます。つまり誰でも葡萄からある種の「酒」と呼ばれるものは造れるのです。 しかし、ワインという液体はそれとは別次元にあると考えています。その液体を造るためには、ある程度の長い研鑽と経験が必要と私自身は考えています。日々重要だと感じるのは醸造時のリスクと対処法、そして酸素の使い方。最近では自分の醸造哲学と醸造学的な思考のすり合わせも大事だと考えています。こればかりは私の葡萄だけだと経験数が圧倒的に足りません。
    ですので、少なくとも10年間は10Rで醸造に携わり、勉強したいと考えています。しっかりと地に足を着けて「ものつくり」の道を一歩ずつ進みたい。そのため現在、自家醸造(ワイナリーの建設)への切替えは考えていません。
  • Food

    じきにとっての食

    自然からの恵みを分けてもらう
    「じき」では自然との共生を目指すため循環型の農業を実践しています。それ以外に化石燃料の使用を減らすため主暖房を薪ストーブにしたり、長距離輸送を経ない地域で取れた食材で食卓を彩るなど、環境負荷を減らす生活を送っています。この中で「食」について深く探求しているのが「じきの台所」です。「じきの台所」では、「じきの畑」の野菜や地域で自然栽培、有機栽培された野菜、そして春は山菜・筍、夏は渓魚、秋は羆・茸、冬は鹿・羊・豚と季節ごとに自然から享受される食材を用い、自然食をベースとした料理を提供しています。
    シェフである園主の妻は札幌のオーガニック居酒屋にて5年間料理長を務め、その後3か月半岡山県にあるオーベルジュ「わら」にて研修しました。

    余市近辺の自然は本当に豊かでダイレクトにその恵みが食卓へ反映されます。気温変化や昼夜の長さでも季節は分かりますが、じきの食卓は季節の移り変わりを映し出す鏡にもなっています。
    そして飼養している豚や羊たちは愛玩動物という面以外に食卓に並ぶ食材として、そして畑の土を豊かにする堆肥の生産者として活躍しています。

    「食」という観点から自分たちが自然の中の一部分であり、自然と共生をしているのだと実感できる生活を目指す、自然に身を委ねた食生活を送っています。
    少しでも多くの方の実生活の中にそのようなエッセンスを取り入れてもらえればと思い、週に1回余市町内のレストラン(余市テラスさん)を間借りし「食」を提供しています。ベジタリアン、ヴィーガン、マクロビ、五葷抜き対応もしています。また、長岡式酵素玄米が日々の食生活を更に豊かにしてくれています。

Letterじきの便り